ビールをおいしく感じるようになってしまったからもう14歳を名乗れない
ビールをおいしく感じるようになってしまった。
20歳になってすぐ、周囲に勧められビールを飲んでみた。
でも、おいしくなかった。苦いし、これを飲むならジュースを飲んだ方が100倍幸せだ。心底そう思っていた。
周りの大人は言う。「大人になるとおいしくなるんだよ」と。
そして今、肘は、ビールをおいしいと感じるようになってしまった。
正直肘の心はまだ中学二年生14歳である。
そもそも社会人ですらない。
何故肘は中学校に向かわず会社に向かっているか、毎日不思議に思うくらい14歳だ。
でも、ビールはおいしい。
つまりこれは、「14歳でいることを諦め、社会に適応しろ」という天からのメッセージではないか。
苦さはあまり感じなくなった。
手っ取り早く酔える。頭が働かない分、コミュ障をつらいと思わずマイペースに振る舞える。
もしかしたら、ビールはコミュ障を治す薬にもなるのかもしれない。
それでも14歳であることも諦められないから、レモンスカッシュでも飲もうかと思うのだった。